第11問 悩みのタネ
悩みのタネというものは尽きないもので、一つ解決するとまた新たに生まれ、それが解決するとまた新しく……なんてことはよくあることだと思う。
悩むとはそもそもどういう事なのだろうか。
深層心理には、失敗したくないだとか何とかうまくいきたいとかという感情があるのだろうが、悩むという状態について定義するのはなかなか難しいように思う。
考えると悩むは何が違うのだろうか。ある一定の境界を越えたら悩みになるのだろうか。
そんなことを考えることこそが、悩みになるのだろうか。
最近は訳の分からない迷宮に迷い込んでしまっているように思う、悩みさえも楽しめる そんな心の余裕を持ちたいものだ。
第10問 付加価値
「当たり前のものを提供するのは二流、そこに何かしらの価値を加えてこそ一流。」
これはある企業の説明会で代表取締役が仰っていた。
例えば、何かを誰かにあげる状況を考えてみたい。「はい、どうぞ。」と与えるだけよりは、手紙をつけたり言葉を添えたりする。(私はよく和歌を送る)後者の方が何か印象が違うのではないかと思う。
現代に生きる、いやこれからの未来を生きる私たちに必要なのは、クライアントのニーズに100%応えてるだけではいけない、そこに自分なりの彩りを加える120%のものを提供する気概ではないかと思う。
普段の生活でも、何か出来ることは無いかと考えてみると、ルーティンワークも無味乾燥なモノクロな日々も、少しほんの少しだけど艶やかになるかもしれない。
「けれども、少年はまだ諦めていなかった。東の夜空は少しづつ明るくなっていた」
第9問 永遠
「私たち、これから先何があっても一緒にいようね!」
こんな言葉誰しも一度は言われたことあるだろう、仮に自分に言われたことなくても耳にしたことはあるだろう。
私はこの文言に素直に頷けない。これから先何があってもその人と一緒にいられる自信がないからだ。
先ほどこのようなことを言われ、それは分からないと答えたところ相手を激怒させてしまった。(その時点で何があっても一緒にいようと思う気持ちは失せると思うのだが)
兎角、交際関係というものは難しいが、私は何があっても一緒にいられるか分からないけど、一緒にいられるように努力をしていくこと、これが交際関係において一番大切な事ではないかと思う。一緒に関係を築いていくことが付き合うから好き合うにしていく方法だと思う。
ちょっと趣向を変えてみました。
「東から風はそよそよと吹いており、春の匂いを確かに届けていた」
第7問 働く意味とは
就職活動を続けているとよく聞かれること、それは「将来、あなたはどうなりたいのか。そしてそれはどうしてうちじゃないと駄目なのか。」である。
この質問はもう耳にタコができるほど、聞かれていつものらりくらりとかわしていた。
ふと思ったのだが、この手の質問をそもそも働いてもいないような人間に聞いても仕方ないように思う。結局絵空事で終わってしまうのだから。
自分が今までの道程で何をなしてきたのか、それはその後の人生にどのような影響を与えたか、それを社会で活かすにはどうするべきか。そのような事を聞いた方がよっぽど意義のあるようにも思う。
いずれにしても、まだまだ就職活動は続くのだろう。
第6問 伝えると伝わる
就職活動において、絶対に避けることの出来ない関門といえば「面接」。
私はどちらかと言うと快活なタイプの人間なので、初めて会った人とも気軽に話すことも出来る。ある程度の仲になるまでにもそう時間はかからない(しかしここから先の仲になるのは難しい)のでトークにはそれなりに自信はある。
だが殊面接となると話は変わってくる。
自分がイイタイコトを相手に伝えるなんら日常会話と変わらないはずなのに、伝わらない伝えられない、そんな理想と現実の乖離に苦しむ。
イイタイコトをただ伝えるだけでは伝わらない。大切なことはイイタイコトの核を掴み、何をツタエタイのかということを考えることである。要は言い方など手法の違いでしかないのだ。
雑談の中でも、相手がイイタイコトは何なのかということに耳を傾ける(聴くというよりは傾聴する)ことを意識すれば、相手の言外の意図も推し量ることが出来る。
そういう難しいことを抜きにして腹を割って話せるのが友だちというものなのかもしれないが。
第5問 ブレイクタイム
ここで一つ、私の好きな本を紹介しようと思う。
私はかなりの読書家であると自負している。最近は就職活動のためあまり紙をめくれていないが、特に何も予定がない時などは1日に1冊場合によっては複数冊読むことがある。またこれは公開するつもりはないが、書の要約と感想をいつもしたためることにしている。(新書なら600~1000字程度で、小説は感想だけ)
そうしたことをしていると結構な読書量となるが、それでも本のストックは無くならない。(京都大学の表現を借りるとすれば積ん読である)
ちなみに私は速読というものが出来る。出来るというと語弊があるかもしれないが、いずれにせよ一般の人が字を追う速さよりは速いと自負している)
さて本題の好きな本だが、それは
『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著)である。
これは私の中での座右の書となっていて、幼い時より幾度となく読み返した本の一つである。具体的なあらすじなどはここでは触れないが、この本で私が得たことは当たり前を意識することの難しさである。
この文章の最大の特徴は、コペルくんという登場人物の経験をおじさんという筆者のアドバイスを一度フィルターにかけることで、あくまでも第三者の立場で論議が展開していくことである。
どのように生きていくべきか、いや生きていきたいか。その問題はおそらく人生を通して考えていくべき向かっていくべき問題であろうが、そうした単純だが奥深い問いを投げ掛けてくれる。
問いがあるだけで随分と、普段の人生は艶やかかつ鮮やかになると私は信じている。
大学生のうちに、いや出来れば思春期の頃の貴方に読んでいただきたい本である。