第14問 すききらい

読者諸氏は人を好きになる(ないしなった)経験はあるだろうか。

恐らく、好きの定義にもよるが多かれ少なかれあるだろう。

 

では、誰かを嫌いになったことはあるだろうか。若しかしたらこちらの方が経験が多いという人もいるかもしれない。かく言う私もこちらの立場の人間だ。

 

人を好きになるのにかかる時間と、嫌いになるのにかかる時間どちらがより短いのだろうか。

前者と答えた方は幸せな人なのかもしれない。

後者と答えた方(私を含めて)は残念ながらまだ幸せでないのかもしれない。

こういう問を考える際に一番重要なポイントはそれぞれの経験の多さであると思う。従って好きと答えた人は、人を好きになった経験が嫌いになるより多い。逆もまた然り。

 

今、私はある人物に対して違和感から嫌悪という感情を抱いてる。最初はあれ?くらいにしか感じてなかったが、知らないうちにそれが積み重なっていくと、もう止まらない。一度走り出したマイナスの感情は加速度的に速くなりそして止まることを知らなくなる。

 

兎角、人の世は住みにくい。仲のいい人とだけつるんでいたいが、それもなかなか難しい。

結局は自分がオトナになるしかないのだろうか。

もっと辛抱強い人間になりたいものだ。

 

「風に乗ってたなびく雲はどこがよそよそしく、その場にとどまることを知らないようだ。西の空はどんよりと暗くなり始めていた。」